top of page

令和3年卒 斑目先輩

斑目滋.jpg

令和3年卒の斑目滋です。出身は東京で、駒場東邦高校を卒業後、商学部に入学し、4年間柔道部でお世話になりました。3年次は主務として渉外等を担当させていただき、4年次には主将を務めさせていただきました。

その後通信系の企業に就職し、今は初任地の愛媛県で営業の仕事をしています。

初めて関東から出ての生活で初めは不安もありましたが、この一年は休みの度に旅行やら温泉巡りやら(居酒屋巡りやら)をしてそれなりに充実した生活を送っています。

全国各所にいる柔道部の仲間とも、遊びに来てくれたり遊びに行ったりと仲良くさせてもらっています。

中高時代やられていた柔道を大学でも続けたきっかけはなんでしたか?

「一発で雰囲気が好きになった」これにつきます。

 

実を言うと、僕は「絶対に大学では柔道はやらない!」という強い決意のもと一橋大学に入学しました。もっと言うと、体育会に入る気すらありませんでした。

『今後二度と来ない自由な4年間、運動をして終わるなんて勿体無い』と、まあよくある大学デビュー男の思考だったと思います。柔道部の先輩からたまたま勧誘を受けた時も、経験者であることすら言わずにガン無視してやり過ごしました(笑)

 

しかし入学してすぐに気づいたのですが一橋大学は良くも悪くも「学園的」な文化があり、ノンサー(どの団体にも所属しないこと)でいるのは非常に肩身が狭い学校なのです。全体の人数が少ないこともあり、「先輩の知り合いが少ないと過去問や授業の情報などを仕入れられない」といった現実的な不便さもありました。

そこで、「なんでもいいから楽そうなサークルに入ろう。あわよくば楽しい方がいいよね。」と思い色々な団体の新歓に参加していきました。しかし、一向に「ここを4年間の居場所にしよう」と思える団体に出会えません。ほぼ最終候補として、僕は柔道場に向かいました。

「一応見るだけならいいか。ひょっとしたら楽しいかもしれないし。入るつもりは無いけど見ないで決めることはないよね。」

と、気楽な感じで道場に向かったのを覚えています。

そして、その数時間後には入部を決めていました。別に(漫画などでよく見る)体育会的な圧力を受けたわけではありません。「ここが居場所だな」と思えるほどに、柔道部の雰囲気が好きになったからです。

初対面なのに、素で話して輪に入れてくれた先輩方の優しさ。輪に入りたいと思わしてくれるような部員の皆さんの仲の良さ。文字通りの暖かい居場所になっている広い部室。そして、目標に向かって本気で努力している姿。

「こんな青春を送れるのは大学が最後だ!これが正解だ!」そう確信しました。

僕が入部の意思を伝えると、先輩方は「大の大人がこんな顔するんだ(笑)」と思うほどに大喜びしてくれました。胴上げをしていただき、同期として付き合っていくことになる他の5人と共に、人生の大きな一歩を踏み出しました。

斑目先輩が思う一橋大学柔道部の魅力はなんだと思いますか?

色々ありますが、まとめると「全員で目指す目標があること」です。

一橋大学柔道部は、神戸大学・大阪市立大学との「旧三商大戦」という定期戦での優勝を唯一かつ最大の至上命題としています。これは「15人対15人の勝ち抜き形式の総力戦」と言う、見るのもやるのも燃え上がる伝統的な形式で行われます。四年生の引退試合でもあり、勝ったら嬉し涙が、負けたら悔し涙が溢れる、そんな試合です。

そのために1年間、練習やトレーニング、戦略や相手選手の研究を皆んなで頑張るのです。入部時に僕が感じた「部員全員が強い絆を持って、本気で取り組んでいる」理由がここにあります。

 

そしてこの試合の鍵になるのが「大学から柔道を始めた選手」です。総力戦になりますから、こちらにも相手校にも大学から始めた選手が半数近くいます。ここが一橋柔道部の強みなのですが、大学から始めた選手が本当に強くなります。

名実ともに大指導者の野瀬名誉師範、中田師範、中田トレーニングコーチの優しく、的確で科学的なご指導はもちろん、部員にも「効率良く強くなるための練習・体作り」が受け継がれています。

実際、入部当初は試合形式の練習で先輩方に何度も投げられ、押さえ込まれ、「みなさん強い高校を出ているんだろうな」と思っていました。後に半数近くが初心者だと聞かされた時は、驚くと同時に「ここでなら強くなれる」と確信して嬉しくなったのを覚えています。

柔道部の部員であったことは就職活動の際どのように役立ちましたか?

まず一つは「人脈」です。

柔道部の先輩方は、日本中の一流企業で活躍されています。気になる企業のお話は先輩方の名簿を開いたら、あとは連絡一本で聞きにいくことができます。みなさん優しい方ばかりなので、二つ返事で承諾してくれ、親身に相談に乗っていただけます。

 

二つ目は、「時間の制約が厳しすぎない」ことです。

柔道の試合時間は4分です。やってみると分かるのですが、全身を短時間で消耗する競技です。よって練習時間もさほど長くなく、自分の時間を作りやすい部活だと思います。

これは就職活動に限らず、勉強やバイト、資格試験の勉強などに精を出す部員の姿が何よりの証拠です。

(ちなみに、柔道部は比較的人数の少ない団体なので、留学など個々の事情にも柔軟にしてくれます。)

 

そして最後は、「柔道部での経験全て」です。

就職活動で会社に必ず聞かれること。

「あなたが大学時代に頑張ったことはなんですか?」

文字に、面接時間に、収まりきらないほどに語ることができます。仲間と何度も話し合って創意工夫したこと。挫折しても諦めずに努力を継続したこと。先輩の背中を追いかけたこと。後輩の育成で自分も成長したこと。

こうした経験や培った体力・精神力(古い言葉かもしれませんが)は、就職活動での武器にとどまらず、今後ずっと役立っていくものであると、社会人一年目にして痛感しています。

新入生に向けたメッセージをお願いいたします。

大学の所属というものは、活動の内容自体よりも、その団体の「雰囲気や仲間が自分に合うかどうか」の方がずっと重要です。4年間と言わず、一生の付き合いになるわけですから。で、これは就職活動なんかでも同じですが、行ってみないことには分かりません。とにかく一度行ってみる。これが大学生活充実の秘決です。

 

二度とこない青春を柔道って、なんか勿体無いな〜とか思いますよね?僕もそうでした。

でもきっと、中学高校時代に柔道をやっていなくとも、僕は同じ理由で柔道部に魅了され、入部したんだろうと確信を持って言えます。(大学から柔道を始めた同期も同じことを言っていました)

今でも、本当に良い決断をしたと思っています。

是非、一度体験に来てください。

絶対に入ってほしい!とは言いません。おすすめします。きっと気に入ってくれると思います。

bottom of page