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昭和56年卒 宇﨑先輩

一橋柔友会(OB会)会長の宇﨑です。1977年に福岡県の小倉高校から商学部に入学、1981年に卒業後三菱商事に入社し2018年に定年退職、その後自動車部品を製造する中小企業の社長になりましたが、2022年に退任し、以降一橋柔友会会長を務めております。現在は一橋柔道部だけでなく、全柔連の委員として日本柔道の発展のために微力ながら尽力しております。

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現役時代で一番印象に残っていることを教えてください。

最も強く印象に残っているのは3年生の時の三商大戦です。三商大戦は15人の勝抜きによる団体戦で、一橋柔道部にとってメインの試合となりますが、その年は神戸大との決勝戦において15人で決着が付かず代表戦となり、3年生の私が代表となりました。相手は4年生の主将、死闘を繰り広げた結果優勢勝ちで辛勝したのですが、喜びの余り大きくガッツポーズをしてしまいました。これは柔道の礼法に反する行為であり、試合後に母校師範が他大学の師範・選手にお詫びをするという事態となり、大いに反省させられることになりました。

現在、全柔連では柔道MIND活動を推進しております。MINDとはManner=礼節、Independence=自立、Nobility=高潔、Dignity=品格を意味します。柔道は武道であり、勝つためではなく、このMINDを身に付けるために鍛錬するものです。その後社会人になってもこの事は決して忘れず、他社との競争に熱中するのではなく、常にMINDを以って仕事を行なったように思います。

社会人生活で柔道部の経験が役立ったことがあれば教えてください。

やはりチームワークでしょうか。三菱商事では40歳の頃から定年まで国内外の関連会社に経営者として出向するという会社生活を送っておりましたが、経営を行なう上でチームワークを高めることは極めて重要で、柔道部での経験が活かせたと思います。柔道部では15人の団体戦がメインとなりますが、戦うのは個人で、個々の性格・得意技・弱点等が大きく異なるため、団体戦で勝つためのチームワーク強化は複雑で難しく、大変苦労しました。その時の経験が国・規模・職場文化の異なる会社を経営する際に大いに役立ったと思っています。

柔友会会長から見て柔道部の魅力はなんだとお思いですか。

同じ目標・同じ価値観を持つ仲間が支えあう伝統ではないでしょうか。そしてその仲間とは現役学生だけでなく400人以上いるOBも含めます。一橋大学にはスポーツ推薦がありませんので、柔道レベルは似たり寄ったりで、大学に入って柔道を始めた先輩も数多くいます。私は一応経験者として一橋柔道部に入部していますが、柔道を始めたきっかけは極めていい加減で、入った高校が文武両道を校是としていて、元々運動とは全く縁のないタダのデブでしたが、体がデカいという理由だけで強制的に柔道部に入部させられ、怖い先輩に怒られるのが嫌で渋々道場に通ったのが始まりでした。そのような私を含め柔道においては非エリートの集団が、三商大優勝という目標に向かって皆で鍛錬し、喜び、悲しみ、絆を深めながら一橋柔道の伝統を守っており、これこそが柔道部の魅力だと思います。

新入生に向けたメッセージをお願いいたします。

一橋大学ご入学おめでとうございます。この4年間は社会に出る前の準備期間であり、当然ながら勉強が本業になると思いますが、この期間に心身を鍛え、前述の柔道MINDを身に付けておくことは社会に出てから必ず役に立つと思います。先ずは一度道場を覗いてみませんか。柔友会は、一橋柔道部員が充実した学生生活を送れるように、費用面だけでなく、学業面や就職面もサポートしていますので、良い意味で利用してもらいたいと思っています。

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